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「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(いわゆる「カジノ解禁推進法」)の成立に抗議し、同法の廃止を求める会長声明

2016年12月22日

「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(いわゆる「カジノ解禁推進法」)が、平成28年12月15日、衆議院本会議で可決、成立した。
同法は、カジノの解禁を含む特定複合観光施設区域推進の目的を「観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資する」(1条)としている。
しかし、カジノによる一時的な税収や雇用の増加があり得るとしても、社会的コスト(ギャンブル依存症(病的賭博)、犯罪、破産、自死などの対応にかかる費用)も増大するので有効な経済成長戦略といえるか疑問がある。むしろ、犯罪発生率や自死率が高まりカジノ開業前よりも人口が減少した韓国・江原や、カジノの閉鎖が相次ぎ膨大な数の雇用が喪失したアメリカ・アトランティックシティなどの実例が示すように、かえって地域の衰退を招くことが懸念される。
また、カジノ解禁によってギャンブル依存症の増加が懸念されるほか、暴力団の介入や犯罪の温床になることや、マネーロンダリングが行われること、青少年に悪影響が生じることなど様々な問題の発生が懸念されている。
このようにカジノの解禁には、犯罪行為である賭博(刑法185条、186条)を合法化するだけの合理的根拠は認め難く、それゆえ、当会は、「いわゆるカジノ解禁推進法に反対する会長声明」(平成26年5月23日付)を発表し、同法律案に関する問題点を指摘の上、断固反対してきたところである。当会指摘の問題点が同法律案審議に関し、社会的にも指摘されるなか、ほぼ確実に発生する重大な問題への対策が困難であるにもかかわらず、カジノを解禁することなど到底許されない。
加えて、今国会では衆議院での委員会審議をわずか6時間で打ち切って採決を行っており、参議院における審議を合わせても十分に議論が尽くされたとはいえない。
よって、当会はいわゆるカジノ解禁推進法の成立に断固抗議し、同法の廃止を求める。

2016年(平成28年)12月22日
仙 台 弁 護 士 会
会 長 小野寺 友 宏

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