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旧優生保護法下において実施された優生手術及び人工妊娠中絶の被害者に対する謝罪、補償等の適切な措置を求める会長声明

2017年06月22日


1948年に制定された旧優生保護法(1996年に改正され、母体保護法と名称が変更されている。)は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことを目的として定め(第1条)、1996年に至るまで、対象者本人の同意による優生手術(優生上の理由による不妊手術)、対象者本人の同意を得ず都道府県優生保護審査会の審査による優生手術及び優生思想に基づく人工妊娠中絶が行われてきた。このうち優生手術は、全国で約25,000件も行われ、宮城県で約1400件(厚生労働省の資料による。)が行われた。
「不良な子孫の出生を防止する」ことを目的とする優生手術及び人工妊娠中絶は、たとえ対象者の形式的な同意があったとしても、対象者の自己決定権、生殖能力を持ち子どもを産むか産まないかいつ産むか何人産むかを決定するリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康・権利)の侵害及び対象者への差別という重大な人権侵害にほかならない。
国際機関である自由権規約委員会及び女性差別撤廃委員会は、日本政府に対し、強制不妊手術の被害者に対する謝罪や補償について、勧告を行ってきた。
しかし、日本政府は、手術は旧優生保護法に基づき適法に行われたものであって、補償の対象とならないとの見解を示し、これまで何らの補償等の適切な措置を取っていない。他方、法律に基づき強制不妊手術を実施してきたドイツ、スウェーデンでは2000年を迎える前に謝罪と補償の措置が取られている。
今般、日本弁護士連合会は2017年(平成29年)2月16日付で旧優生保護法下において実施された優生思想に基づく優生手術及び人工妊娠中絶に対する補償等の適切な措置を求める意見書を採択した。
当会も、優生手術及び人工妊娠中絶の被害者が受けた人権侵害は重大であること、被害者は高齢化しつつあり救済が急がれること、年月の経過により被害認定に必要な資料の散逸の危険があり実際に一部の資料がないとされていることから、国に対し、被害者に対する謝罪、補償等の適切な措置、資料の保全及び実態調査を速やかに行うことを強く求めるものである。

2017年(平成29年)6月22日

仙 台 弁 護 士 会

会 長 亀 田 紳一郎

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