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平成20年6月18日会長声明

2008年06月18日

検察審査会の統廃合に反対する会長声明

1 最高裁判所は、本年1月、全国に201か所ある検察審査 会のうち申立件数が少ない50か所(過去20年の年間平均 事件数が1件未満だった56か 所のうち離島部を除く。)を統廃合し、大規模管内に新たに14か所を増設する再編案を発表した。この案によると、仙台地方裁判所管内でも、石巻、気仙 沼の各裁判所支部に設置されている検察審査会が廃止されることになる。

2 統廃合の理由について、最高裁は、検察審査会の権限強化の一環として、検 察審査会を事件数に応じて再配置することで審査員に選ばれる市民の負担を減 らし、審理を充実強化するためであると説明している。

3 しかしながら、検察審査会が民意の反映による公訴権行使の適正確保の手段として健全に機能するためには、その前提として、民意の主体である申立人や 審査員が地域の検察審査会に身近に且つ容易にアクセスできる体制が確保されていなければならない。最高裁の再配置案は検察審査会を地域から遠ざけ、司 法過疎を助長するものであって問題である。

 しかも、国民の司法参加を目指す司法改革の流れの中、既に検察審査会法が 改正され、遅くとも平成21年5月までには、起訴議決への法的拘束力の付与 や審査補助員制度などの新制度の施行が予定されているなど、今まさに、検察 審査会の民意反映手段としての意義が強化されようとしている。このような時 期においては、検察審査会へのアクセスが困難とならないよう現在各地に存在 する検察審査会を維持しつつ、国民への広報等の充実により検察審査会の活性 化を図ることこそ必要であるというべきである。

 また、犯罪被害者等の申立人は、事件による衝撃で精神的に極度に混乱した り、手続がよく分からないなどの理由からただでさえ検察審査会へのアクセス が困難な状況にある。犯罪被害者等の申立人にとっては、書面作成などの手続 の煩わしさと相まって審査の申立てを躊躇することがないよう、検察審査会と その窓口が、地域に身近に存在することが一層重要である。

 なお、最高裁は統廃合の理由として審査員の負担軽減を挙げているが、統廃 合により管轄地域が広範囲にわたり審査員が遠方から出向くなど地方の審査員の負担が増大するとも考えられ、最高裁のいう上記の理由は検察審査会の存在 意義に優先してまで考慮されるべき事情ではない。

4 よって、当会は、石巻検察審査会及び気仙沼検察審査会の統廃合に反対する とともに、全国201か所にある検察審査会のうち申立件数が少ない50か所 を統廃合するとの方針にも反対するものである。

 

           

2008(平成20)年6月18日

 

 仙台弁護士会          

 会 長   荒     中

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