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平成23年2月26日総会決議

2011年03月01日

仙台地方裁判所支部管内における司法の機能充実を求める決議

1 当会は、司法過疎・偏在対策として、仙台地方裁判所の各支部管内に法律相談センターを設置し運営するとともに、これまでに宮城県内に設置された「ひまわり基金法律事務所」(登米、気仙沼、栗原、角田の4箇所)及び過疎地に赴任する弁護士の養成のための「弁護士法人やまびこ基金法律事務所」の活動を支援してきた。また、当会会員の中には、支部管内での独立開業を志望する弁護士を勤務弁護士として採用し、養成している者もいる。
上記のような当会及び当会会員の取組みにより、近年、仙台地裁支部管内に事務所を持つ弁護士数は着実に増加している。
2 ところが、弁護士とともに地域の司法を担う裁判所、検察庁の現状をみると、仙台地裁登米支部には裁判官が常駐しておらず他支部に在籍する裁判官1名が毎週特定の曜日にてん補しているのみであること、他の支部においても大河原、気仙沼は各1名、古川、石巻は各2名の裁判官が常駐してはいるものの合議事件を開廷できるだけの人員配置がない上、裁判官が他庁へのてん補のため不在がちとなることも多いこと、労働審判・不動産競売・債権執行事件についても仙台地裁本庁に集約され支部では扱われていないことなど、様々な問題が見受けられる。また、仙台地方検察庁の支部については、古川支部以外は検事が常駐しておらず、大河原支部の組織は本庁舎内に設置されて同支部の庁舎が使用されることはほとんどない。
3 当会は、このような裁判所・検察庁の支部の現状を改善するために、2009年(平成21年)2月の定期総会において「司法過疎の解消に向けて裁判所・検察庁の支部機能充実を求める決議」を採択し、国に対して司法機能の人的・物的設備を充実させることを要請した。しかし、その後も宮城県内の状況には改善は見られない。そればかりか、執行官・公証人役場の偏在の進行や、法務局出張所、検察審査会の統廃合の進行も認められ、支部管内における司法サービスの全般的な機能低下が進んでいるとの指摘もある。
4 裁判所・検察庁支部の人的基盤の整備は、弁護士過疎の解消と不可分の関係にあり、両者が相俟って初めて地域の住民に十分な法的サービスを提供することが可能となる。ところが、以上のような現状のもとで、県内支部管内在住の住民の多くは、利用できる司法関係機関が身近に存在しないことにより、司法サービスを受ける機会が著しく制約されている。
5 特に本県で唯一の独立簡裁所在地である栗原市においては、隣接する登米市に比べてはるかに面積が広く、人口規模もほぼ同一でありながら、独立簡裁が設置されているに過ぎない。家事事件の諸手続は、訴訟等一般民事事件の諸手続と比較すると、当事者双方が代理人を選任しないで参加することが多く、代理人がいる場合でも当事者出席の要請が強いことから、家庭裁判所を利用しようとする栗原市民の多くは、大崎市にある古川支部に赴かざるを得ない。
6 以上のような現状を改善するために、当会は、改めて司法過疎・偏在の解消に向けた取組みを継続し、司法サービスの提供をより充実したものとしていく決意を表明するとともに、支部管内の司法機能を充実させるために、国に対し、以下の事項を要請する。
(1)仙台地裁登米支部に裁判官を、仙台地検古川支部以外の管内支部に検事を速やかに常駐させ、県内裁判所・検察庁支部の人的・物的基盤を整備すること
(2)仙台地裁本庁に集約されている合議事件、労働審判事件、執行事件等を含め支部管内の事件は可能な限り当該支部において取り扱うようにすること
(3)宮城県内の執行官、公証人役場、法務局出張所、検察審査会等の司法関係機関の配置を見直し、これらが不足している地域に当該機関を設置すること
(4)栗原市内にある築館簡易裁判所施設内に、仙台家裁の出張所を設置し、  同裁判所における人的・物的基盤を整備すること
以上の通り、決議する。
2011(平成23)年2月26日

仙 台 弁 護 士 会

会 長  新 里 宏 二

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