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憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に強く反対する会長声明

2013年10月18日

 政府は,本年8月13日の持ち回り閣議で,集団的自衛権に関する政府の憲法解釈について,「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」における議論を踏まえて対応を改めて検討していくとの答弁書を決定し,憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を示唆した。

 集団的自衛権とは,政府見解によれば,自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を,自国が直接攻撃されていないにもかかわらず,実力をもって阻止する権利とされる。
しかし,日本国憲法は,前文で平和的生存権を確認し,第9条で戦争放棄,戦力不保持及び交戦権否認を定めるなど,徹底した恒久平和主義を採用した。このような日本国憲法の下,自国が直接攻撃されていないにもかかわらず,外国に対する武力攻撃を実力をもって阻止する権利である集団的自衛権を行使することは許されない。

 政府も,個別的自衛権については,自国に対して武力攻撃が加えられた場合に,これを排除するために必要最小限度の範囲で実力を行使することは憲法に違反しないと説明してきたが,集団的自衛権については,その行使は憲法上許されないとの立場を堅持してきた。すなわち,1981年(昭和56年)5月29日の政府答弁書で表明された「憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は,我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており,集団的自衛権を行使することは,その範囲を超えるものであつて,憲法上許されない」との見解は,現在に至るまで30年以上にわたって歴代内閣によって維持されてきたのである。

 日本国憲法の下で集団的自衛権の行使は許されないという政府解釈は,長年にわたる議論によって確立され,堅持されてきたものである。恒久平和主義は日本国憲法の基本原理の一つであり,これに係わる憲法解釈を根本的に変更し,集団的自衛権の行使を容認しようとすることは,国民の権利・自由を保障するために政府や立法府を憲法の制約の下に置くという立憲主義の観点からも,到底許されないものである。

 当会は,日本国憲法によって否定されている集団的自衛権の行使を,政府による憲法解釈の変更によって容認することに対し,強く反対する。

2013年(平成25年)10月18日

仙 台 弁 護 士 会
会長  内 田 正 之

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