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平成15年12月18日会長声明

2003年12月18日

自衛隊のイラク派遣に反対する会長声明

政府は、12月9日、イラク特措法に基づく「基本計画」を閣議決定した。これに基づき、政府は年内にも無反動砲等の武器を携帯させて自衛隊をイラクへ派遣するとしている。

 しかし、今回の米英軍によるイラク侵攻は、国連安全保障理事会決議もなく、侵略行為に対する自衛行為でもなく、国連憲章に反する違法な行為と言わざるを得ない。

そして現在、イラクにおいては、連日のように米英軍の占領に反対する抵抗が続いている。米英軍ばかりではなく、イタリア軍、スペイン軍等もその攻撃の対象となっている。軍隊の存在するところが、戦闘地域となると言っても過言ではない。しかも、国連事務所や国際赤十字委員会事務所も攻撃を受けており、国際機関職員や外交官の安全すら確保されていない。そして、ついに11月29日には日本人外交官2名が殺害されるといった事態も発生した。すなわち、イラクは戦争状態にあり、その全土が戦闘地域である。

このような状況のなかイラクに自衛隊が派遣されれば、自衛隊そのものが占領軍としての米英軍の協力者として格好の攻撃目標となり、自衛隊員等が死傷したり、自衛隊員がその携帯する武器を用いてイラク国民に対して武力攻撃を行うという事態が発生する恐れが、極めて大きいといわざるを得ない。これは、憲法が否定した武力の行使を自衛隊が行うことにほかならない。

日本国民は、過去の戦争に対する反省から「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し」て、戦争と武力の行使の放棄を掲げる日本国憲法を制定した。憲法は、「国の最高法規」であり、これに反する国務に関する行為は無効である。しかも、イラク特措法は、「自衛隊等の対応措置は非戦闘地域において実施し、武力による威嚇又は武力行使にあたるものであってはならない」と定めている。

今回の自衛隊のイラク派遣は、憲法および非戦闘地域にしか自衛隊を派遣してはならないとするイラク特措法に明らかに反するものと言わざるを得ない。

内閣総理大臣をはじめとする国務大臣等は、憲法を尊重擁護する義務を負っているにもかかわらず、憲法にも法律にも反する自衛隊のイラク派遣を決定したことは極めて遺憾である。当会は「基本計画」の撤回を求めるとともに、自衛隊のイラク派遣に強く反対し、その中止を求めるものである。

 

 

 2003年12月18日

  仙台弁護士会

  会 長  松  尾  良  風

 

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