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2025年度の司法試験において合格者数年間1500人程度との数値目標にとらわれない厳正な合格判定を求める会長声明

2025年08月28日

2025年度の司法試験において合格者数年間1500人程度との数値目標にとらわれない厳正な合格判定を求める会長声明

 2025年11月12日、2025年度の司法試験の最終合格発表が行われる。

 近年、司法試験の出願者数及び受験者数は、減少傾向が続いている。2016年度の司法試験の出願者数は7,730人、受験者数は6,899人であったところ、2025年度の出願者数は4,070人(2016年度の52.65%)、受験者数は3,837人(同55.61%)にとどまっている。

 政府の法曹養成制度改革推進会議は、2015年6月30日、司法試験の合格者数を年間「1,500人程度は輩出されるよう、必要な取組を進め」ると決定した。以後、2016年度から2024年度までの司法試験の合格者数は、出願者数及び受験者数の減少傾向が続いているにもかかわらず、年間1,500人前後か、それ以上の人数を維持してきた。その結果、司法試験の合格率は、2016年度は22.9%であったところ、2020年度は39.2%、2023年度は45.3%、2024年度は42.1%と、2016年度の2倍程度まで上昇している。

 2016年度以降の出願者数及び受験者数の減少傾向にもかかわらず、合格者が「年間1,500人程度は輩出」されるべきとの数値目標を最優先した合格判定がなされるならば、司法試験制度に本来期待される選抜機能が大きく損なわれ、合格者の質を制度的に担保できない事態も想定される。

 司法試験は、「裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定する」ことを目的にしている(司法試験法第1条)。司法試験委員会に求められているのは、一定数の合格者を輩出することではなく、上記目的に基づいた厳正な合格判定を行うことである。司法は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とするものであり、その司法を担う法曹となる者を選抜する司法試験の合格判定が厳正に行われることは、国民にとって重要な課題・要請であるから、合格者数の確保のみが優先されることがあってはならない。

 法曹養成制度改革推進会議の上記決定においても「1,500人程度」との数値目標は「輩出される法曹の質の確保を考慮せずに達成されるべきものではないことに留意する必要がある」と指摘されている。

 よって、当会は、2025年度の司法試験の合格判定にあたって、合格者を「年間1,500人程度は輩出」するとの数値目標にとらわれることなく、司法試験法第1条に則った厳正な判定がなされることを求める。

 

2025年(令和7年)8月28日 

仙 台 弁 護 士 会  

会 長  千 葉 晃 平

 

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