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夫婦同姓強制及び再婚禁止期間等の民法の差別的規定の早期改正を求める会長声明

2015年04月10日


最高裁判所は、本年2月18日、夫婦同姓を強制する民法第750条が違憲であり女性差別撤廃条約に違反するとして国に損害賠償を求めた訴訟の審理を大法廷に回付し、また、同日、女性のみに6ヶ月の再婚禁止期間を定める民法第733条が違憲であるとして国に損害賠償を求めた訴訟についても審理を大法廷に回付した。

民法第750条は、婚姻時に夫婦いずれかが姓を変更して同一姓を名乗ることを強制しているが、これにより、96.17%の夫婦において妻が改姓するという実質的不平等が生じている上(2012年厚生労働省人口動態統計)、改姓を余儀なくされた者は職業上、社会生活上様々な不利益や不都合を被っており、両性の平等と男女共同参画社会実現の妨げとなっている。そもそも、姓名は人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格の象徴であって、人格権の一内容を構成するものというべきであるから(最高裁昭和63年2月16日判決)、婚姻後も自己の生来の姓を使用する権利は最大限尊重されるべきである。

諸外国が採用する選択的夫婦別姓制度によれば、夫婦同姓を望む者の権利には何らの影響を及ぼすことなく、夫婦別姓を望む者の権利を尊重することができる。同制度を採用せず、一律に夫婦同姓を強制している国は、先進国では既に日本のみとなっており、一刻も早い是正が必要である。

また、民法第733条は、女性にのみ6ヶ月の再婚禁止期間を課しているが、科学技術の発達により親子関係の確定が容易になったことから、女性に対する差別を許容するだけの合理性は失われている。

これまで、国連の各種委員会とりわけ女子差別撤廃委員会は、日本政府に対し、民法親族編・相続編の内、第750条(夫婦同姓)、第733条(再婚禁止期間)、第731条(婚姻適齢)、第900条4号但書前半部分(婚外子の相続分差別)の差別的規定を改正するよう勧告するなど、懸念を表明し続けてきた。1996年には、法制審議会もこれら差別的規定の改正をするよう答申し、当会も、2010年、2013年の民法親族編・相続編の改正を求める会長声明において重ねて、上記各差別的規定の早期改正、選択的夫婦別姓制度の導入を強く求めてきた。しかるに、国会は、民法第900条4号但書前半部分の改正を行ったのみで、女子差別撤廃条約を批准してから間もなく30年が経過しようとする今も、それ以外の差別的規定については改正することなく放置している。

このような状況に至り、当会は改めて、国会に対し、両規定を含む民法の差別的規定を早急に改正するよう、強く求める。

 

2015(平成27)年4月10日

仙 台 弁 護 士 会

会長 岩 渕 健 彦

 

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