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安全保障関連法案の参議院採決の強行に強く抗議し, 同法の廃止を求める会長声明

2015年09月19日


本日,参議院本会議において,いわゆる平和安全法制整備法案及び国際平和支援法案の採決が強行され,同法律が成立した。
 本法律は,我が国に対する武力攻撃が発生していないにもかかわらず,他国間の戦争に加わっていくことを意味する集団的自衛権の行使を可能にするとともに,自衛隊の武器使用権限及び他国軍隊に対する支援活動を大幅に拡大するものである。
 当会はこれまで,本法案が,憲法第9条に違反し,また,憲法改正手続(憲法第96条)を潜脱して実質的に憲法第9条を改変する点で立憲主義及び国民主権にも反することを指摘して,その成立に反対し,廃案を求める意見を繰り返し表明してきた。
 本法案は本年5月26日に衆議院で審議入りしたが,この間,衆議院憲法審査会に参考人として出席した3名の憲法学者全員が,集団的自衛権行使を可能にすることは憲法違反であると言明し,また,衆参両議院の特別委員会の参考人質疑でも,元内閣法制局長官が,集団的自衛権の行使容認は憲法違反であると述べるなど,本法案の違憲性は審議が進むにつれて解消されるどころか,むしろより一層明らかとなっていた。加えて,元最高裁判所長官を含む最高裁判事経験者や圧倒的多数の憲法学者,文化人らも,本法案は憲法に違反するとして反対の意見を相次いで表明しており,このような状況の下,各種世論調査においても,本法案に関する政府の説明は不十分であるとの声が8割に達し,今国会での成立に反対との声は6割を占める状態が続いていた。
 当会は,憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認の動きが明らかになって以降,様々な集会やシンポジウムを開催してきたが,本年9月6日には,本法案に反対する大規模野外集会を開催した。この野外集会には,当会の企画としては過去に例のない約3500名もの市民が結集し,憲法で権力を縛るという立憲主義を確認し,憲法違反の本法案を廃案にするまで闘い抜くとのアピールを採択した。また,この間,学生や子を持つ母親を含む様々な人々がデモや集会に参加し,本法案に反対する動きは全国各地に広がっている。
 ところが,与党は,本法案について,参議院の我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会での採決を強行したうえ,参議院本会議において本法案を可決し成立させた。多くの法律家,学者,文化人らによる憲法違反との指摘や,多数の国民の反対・懸念の声を無視して,本法案の採決を強行し,本法律を成立させたことは,立憲主義と民主主義を踏みにじる暴挙というほかなく,絶対に認めることができない。
 本法律は,集団的自衛権の行使を容認するという法案の根幹部分において憲法第9条に違反するうえ,「存立危機事態」の概念の不明確性から,時の政府・与党の判断により歯止めのない集団的自衛権行使が行われる危険性も高い。その他,本法律が予定する他国軍隊への支援活動は,他国の武力行使との一体化が避けられないなど,本法律は多くの基本的な部分で憲法に違反しており,このような違憲性を取り除くためには,本法律を廃止するほかない。
 よって,当会は,憲法違反の本法律の参議院採決の強行に強く抗議し,本法律の廃止を求めるとともに,本法律の廃止に向けて市民と一丸となり最後まで全力で取り組む決意であることをここに表明する。

平成27(2015)年9月19日

仙 台 弁 護 士 会

会長 岩 渕 健 彦

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