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平成23年12月20日会長声明

2011年12月27日

東日本大震災等の被災者への「法的支援事業」特別措置法の制定を求める会長声明

 

  本年3月11日に発生した東日本大震災の被災地では、極めて多くの被災者が、二重ローン、解雇による失職、借金の相続、借家からの立ち退き、相隣関係など様々な法的問題を今も抱えながら暮らしている。
  当会は、震災直後から日本弁護士連合会、日本司法支援センター(法テラス)などと協力しながら、被災地における法的ニーズに応えるべく活動を行ってきたが、当会の面接相談と電話相談を合計すると相談件数は既に1万7千件を超えている。
  その活動の中で、総合法律支援法に基づく被災地での法的支援には、大きな限界があることが判明した。
  総合法律支援法は、弁護士等による法的サービスをより身近に受けられるようにするための支援について定めており、その支援事業の実施にあたる法テラスにおいては、資力の乏しい人にも民事裁判等手続の利用をより容易にすべく民事法律扶助事業が中核事業の一つとして位置づけられている。
  ところで、民事法律扶助事業を利用するためには資力要件が課されており、地震保険金などが支払われて資力要件を満たさない場合、被災の状況からやむをえない出費予定を被災者が証明しないと、法テラスを利用できないことになっているが、実務的に煩雑に過ぎるばかりか、法的救済を求める被災者にとって大きな負担を強いるものである。
 さらに、このような制度では、被災者の苦しみへの配慮を欠くことになりかねず、現に、三陸沿岸の市役所の担当者からは、相談に来られる方に資力要件を尋ねるような法律相談会であればやらないでほしいとも言われている。今回の東日本大震災の被災地においては、「個人債務者の私的整理に関するガイドライン」、原子力損害賠償紛争解決センターといった、裁判外の法的問題の解決手続が作られているが、こうした手続の援助を民事法律扶助事業では正面から認めて来なかった。
  このような手続についてもその利用を促進することが、さらに被災地の法的問題の解決に資することになる。
  以上のことから、日本弁護士連合会や当会はもとより被災地の弁護士会は、未曾有のニーズに応えるべく、東日本大震災等の被災者支援のため、
(1)資力で被災者を選別しない法的支援事業の創設、
(2)民事裁判に限定されない柔軟な支援の実現、などを内容とする「法的支援事業」特別措置法の制定を求めてきた。
  国会においても被災地における法的支援の重要性を踏まえ、すでに閉会した第179回臨時国会での議員立法による成立を目指してきたが、時間的制約などから成立には至らなかった。
  当会は、来年早々に招集が予定される次期通常国会においては、その冒頭ないし早い時期に本特別措置法が制定され、一日も早く被災地において、ニーズに応じた法的支援が実施できることを強く求めるものである。

2011年(平成23年)12月20日

                                                                                                                                      

仙 台 弁 護 士 会                 

     会 長  森 山   博

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