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インテリジェンス機関の活動を適切に監視するための独立した監督機関の設置を求め、それが実現されないままインテリジェンス機関の機能強化を進めることに反対する会長声明

2026年03月12日

インテリジェンス機関の活動を適切に監視するための独立した監督機関の設置を求め、それが実現されないままインテリジェンス機関の機能強化を進めることに反対する会長声明

 政府は、今特別国会において、インテリジェンス(情報収集・分析)機能強化を目的に、インテリジェンス政策の司令塔となる「国家情報局」創設や「国家情報会議」設置を内容とする法案の提出を予定している。
 日本の主要なインテリジェンス機関としては、内閣官房内閣情報調査室や防衛省情報本部、警察庁警備局(公安課、外事課、国際テロリズム対策課)、各道府県警・警視庁の警備局・公安部、公安調査庁及び自衛隊情報保全隊がある。
 しかし、現在のインテリジェンス体制にどのような不備があるのかが十分に説明されているとは言えない。また、インテリジェンス機関による人権侵害の歴史を忘れてはならない。すなわち、神奈川県警による日本共産党幹部宅盗聴事件(最高裁1989年3月14日決定)、公安調査庁による元公安調査庁職員に対する監視・尾行(東京高裁2004年2月25日判決)、自衛隊情報保全隊市民監視事件(仙台高裁2016年2月2日判決)、大垣警察署による市民運動に関わる市民の情報を民間企業等に提供した事件(名古屋高裁2024年9月13日判決)のように、インテリジェンス機関による市民のプライバシー権を侵害する行為が確認されている。そのため、インテリジェンス機関については、まずこのような人権侵害行為を禁止する規範を定めるとともに、人権侵害行為の有無を調査し、勧告等を行うことのできる独立した監督機関(第三者機関)の設置が必要不可欠である。この点、自由民主党の「我が国のインテリジェンス機能の抜本強化に関する提言」(2026年3月3日)では、情報活動に関する民主的監視の強化のための制度検討に言及しているが、その検討をインテリジェンス機能強化に先行して行うべきである。
 よって、当会は、市民の基本的人権の擁護を万全にする立場から、政府に対し、インテリジェンス機関の体制整備を検討するに際しては、その立法事実(必要性)を十分に検討するとともに、市民のプライバシー権等の人権侵害行為を禁止する規範を定め、それを適切に監視・監督する独立した監督機関の設置を優先するよう求める。

 

2026年(令和8年)3月12日 

仙 台 弁 護 士 会  

会 長  千 葉 晃 平

 

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